ウイグル一人旅、トルファンへのツアーに参加する前編

ウルムチ人民公園でツアーに申し込む

新疆ウイグル自治区ウルムチ市に位置するウルムチ人民公園の出入口にはたくさんの旅行代理店があります。ウルムチ人民公園の入り口は北口と南口があります。旅行代理店はこのどちらにもあります。日本人もここで申し込めばすぐにツアーに参加することができます。しかし全てのツアーに日本人を含めた外国人が参加できるかと言うとそうでもないようです。しっかり確認しましょう。また、中国語しか通じない旅行代理店が多く、日本人には少しハードルが高いかもしれません。

私は人民公園北側出入口の旅行代理店で、翌日発の360元のクムタグ砂漠行きのツアーに申し込みました。

ウルムチ人民公園は憩いの場。

高鉄でウルムチからトルファンへ

早朝5時に滴滴出行という中国の配車アプリを使ってタクシーを拾い、高鉄(中国の新幹線)のウルムチ駅へ。外は真っ暗でしたが、歩いている人もパラパラといて、治安の良さを感じました。

ウルムチ駅の窓口で旅行代理店が手配した乗車券を受け取り、高鉄が来るのを待ちます。

高鉄ではトルファン北駅まで向かいます。そこの駅前が今回のツアーの集合場所になります。しかしトルファン北駅で改札を出る際に、私だけ警察に止められて他の乗客が全て捌けるまで待たされました。なぜなら改札を出る際に切符の他に中国の身分証明書が必要だからです。もちろん日本人の私は持っていません。

中国人降車客が一通りはけた後、別の出口に通されました。警察官に向こうで登記が必要ですと言われ、改札を出て少し離れたところにある警察署まで連れて行かれました。私以外に他に韓国人の女の子2人も同じように連れてこられていました。どうやらトルファン北駅で下車した外国人は私を含めて3人のみのようです。

スマホでパスポートの写真をとられ、いくつか質問をされて、パスポート返却。駅前でじっと私を待っていたツアーガイドと数人のツアー客とようやく合流、バスで最初の目的地へ向かいます。

トルファン北駅。

ウイグル人のお宅訪問

まずはウイグル人の一般的なお宅に伺いました。入り口では私と同い年ほどのウイグル人女性が出迎えてくれました。

最初に男性陣が玄関をくぐり、それから女性陣が続きます。着席も最初に男性陣が上座に腰を下ろしてから、女性陣が下座に腰を下ろします。食事も最初に男性陣が手をつけてから、女性陣が手をつけます。どうやらこれが古くからのウイグル人のしきたりのようです。もっとも今はだいぶ変わってきているようですが。

ウイグルといえばフルーツ。さまざまな種類のぶどうやスイカ、メロンなどが振る舞われました。どれをとっても美味しい。食べている間に女の子が伝統的なウイグルの踊りを披露したり、ウイグルのしきたりや風習について解説してくれました。世界中で話題になっている再教育施設についても……

私が日本人だと知ると「アンニョンハセヨ」や「カムサハムニダ」となぜか韓国語で挨拶されました。話を伺うとウイグル人の間では韓流ドラマが流行しているようですが、日本と韓国の違いについてまではよくわかってないみたいでした。

トルファン・カレーズ楽園

続いて訪れたトルファン・カレーズ楽園では、天山山脈の雪解け水を引く地下水路を見ることができます。トルファンは、ウルムチやカシュガルに比べてずっと暑いところです。ウルムチも十分暑かったですが……

この地域では水は非常に貴重です。そこで水の盗難防止のため、水路を地下に引く必要があったようです。実際に地下に降りて水が流れているのを見ることができます。カレーズの中はとても涼しく保たれています。雪山から水が引かれているからか、水はとても冷たいです。